海の正倉院、沖ノ島へヨットでクルージング(3)
島内探検後、簡易テントを設置
沖津宮参詣、灯台視察を終えて、アクを係留している避難港へ戻ってきました。途中の滑りやすい山道のせいで、ズボンやシャツは泥だらけ、私のカメラバッグも泥にまみれてしまいました。
とりあえず、1枚目の写真のように夕食のために岸壁の上に簡易テント(ターフ)を設置しました。そうこうしていると、Mさんが近くの岸壁に入港していた漁船と交渉して、イカや魚を入手してくれました。
漁師さんからのヤリイカと魚を調理
写真2枚目がその魚ですが、チヌに似た魚で、名前はわかりません。2匹で1000円だったそうです。それと、トロ箱にイカが8杯ほど。このイカは無料。何でも、一晩漁をしたが、獲れたのがこれだけだそうで、イカはトロ箱1杯が売買の単位でこれでは売り物にならないので、いいからもってけと言われたそうです。何とも気前の良い漁師さん達でした。ちなみに、ここ沖ノ島近海は、有数の磯釣り、遊漁船釣りのメッカでプロだけでなく、アマチュアの釣り師も多く訪れています。
早速、アクの船尾ではるさんがイカを調理してくれています。備え付けの包丁の切れが悪く悪戦苦闘しています。はるさんの右側に赤い色の曲がった形状の変なものが見えていますが、これは「ケンケン」と称する釣具です。アクが航走中に、船尾からこの釣具を流します。50m以上のテグスをつけて流すと、この赤い漁具が海面上を水煙を上げて走ります。すると、この波しぶきや海面を叩く音を魚は、小魚の群や鳥の群と勘違いしてこの漁具に関心を示します。この漁具にはルアーをつけた針が付いており、これで魚を釣ろうという算段です。
イカと魚の一夜干しも作ります。
今回の沖ノ島クルージングでは、残念ながらヒットはありませんでしたが、五島列島のクルージングでは、よくシイラがかかりました。
ヤリイカの刺身が出来上がりました。あと、魚の刺身を調理してくれて、残りのイカと魚は一夜干し用になりました。一夜干しのイカと魚は、上空を飛び回るトンビからさらわれないように、青い網のケースの中に入れて干します。
岸壁で焼肉バーベキューの夕食
夕方になったので、簡易テント近くに焼肉バーベーキュー用コンロを持ち出し、炭火を熾しました。野菜を包丁で切ったりの準備もしました。肉は、スーパーですでに焼肉用にカットしてありましたので、手間はかかりません。
三々五々と夕食がはじまり、神職の方も来ていただきました。ただし、神職の方は肉は食べてはいけないそうで、専ら魚を召し上がっていました。また、私が作った自ビール2本を持ってきていて、楽しんでいただきました。
この時、神職の方から注意を受けたのは、岸壁では炭火の調理はしないで下さいとのことでした。やはり、文化財満載の島ですので、それなりの配慮が必要と言うことでしょう。
夕食後も、神職の方と京都からのゲストのお二人は、色んな会話をされていました。私は、昼の探検で疲れていましたので、早めにキャビンに引き上げ寝てしまいました。
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真夜中に嵐が来ました
ぐっすり眠っていると、夜中の3時頃、雨と風の音に目覚めました。キャビンの中から強い雨風が体感できました。はるさんとMさんもキャビンの入り口付近にいました。どうも、前線の移動にぶち当たったらしくすごい嵐です。漁船もライトを煌々と照らしながら入ってきています。この嵐で、簡易テントも吹き飛ばされているらしく、はるさんとMさんは、この風雨の中テントに干していた衣服の回収などをしてくれていました。
日曜日の朝起きてみると、昨夜の嵐は嘘のようにおさまっていました。キャビンの外に出てみると、すでに簡易テントのところでは片づけ作業があっていました。簡易テントは、ものの見事に吹き飛ばされていて、テント地には穴が空いており、テントの金属フレームは、変形してしまって畳むことができなくなっていました。それでも、なんとか簡易テントと夕食の後かたづけを終えて、朝食となりました。
ヨットでの昼食とラーメンで魚釣り
朝食は、パンとフルーツです。希望者には、インスタントラーメンもでました。また、キャビンの中では、Kさんがインスタントの粉コーヒーではなく、本物の挽きコーヒーを使用した一杯だてのコーヒーを作ってくれました。何よりのご馳走でした。
インスタントラーメンの麺を試しに、海面に放るとクロの群が盛んに食べていました。中には、30cm位の大型も見えます。早速、釣り竿2本を取り出して釣ってみることにしました。
餌は、オキアミのボイル付け餌があったので、それを針につけて投入しましたが、いっこうに興味を示してくれません。そこで、ラーメンの麺を苦労して、針につけて投入すると、早速30cmクラスのクロがかかりましたが、鉤素が細かったのでぶちきられてしまいました。もう一度、ラーメンの麺で試みましたが、やはり30cmクラスが針かかりしましたものの切って逃げてしまいました。
沖ノ島出港、快適なクルージング
日曜日の午前11時頃に、沖ノ島を出港しました。出港時には、岸壁で神職の方から見送っていただきました。この神職の方は、あと2日ほどで交代で、次回の沖ノ島勤務は12月頃だそうです。
天気は快晴、風も適当に吹いており、波高もそれほどではなく、絶好のクルージング日和となりました。小呂の島経由で、帰港する事も考えていましたが、風向が真っ正面になることから断念して、沖ノ島から小戸ハーバー直行コースを取ることにしました。快適なクルージングの後、マリノアで給油と給水をして、丁度午後6時に小戸ヨットハーバーに無事帰港しました。
色んなことがありましたが、今回もまた思い出多き良いクルージングとなりました。ゲストの方々やアクの皆さんに深く感謝しています。
By Jun
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