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2005.08.21

ヨットにもIT革命の波、ヨットの航海の仕方とは

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 先日、海の正倉院と言われる沖ノ島へクルージングに出かけました。この2泊三日の沖ノ島訪問記は、すでにレポートしていますが、今回は、この沖ノ島クルージングを例として、ヨットの航海方法をお話ししましょう。

ちょっと昔の航海方法

 数年前まで、私達のヨット、アク号(艇名略称:以下アク)には、原始的な航海用具しかありませんでした。コンパス、いわゆる羅針盤ぐらいなものでした。ラット(舵輪)、つまり舵を切るためのワッパの前にあり、舵手はコンパスを目で見ながら、目的地への方角と船首を合わせてヨットを進めていきます。

 ところが、方角とは相対的なものであり、ヨットの位置が変わっていけば、目的地への方角は、その位置変化とともに変わっていきます。そのため、今、海図の上でどこの位置にヨットがあるのか把握する必要があります。
 アクの場合、比較的短いクルージングの場合は、岸沿いに、つまり岸を目で見ながら航海しますので、海岸や岬、島の形などで大体どの辺にいるのかは、経験上分かります。

 問題なのは、夜のクルージングです。昼には見えている陸地や島が見えないのです。見えるのは、陸の小さな灯りと灯台の点滅です。灯台は、その点滅の仕方が灯台それぞれで決まっていますので、どの灯台であるかは、判別できます。自船からある灯台Aへの方角とB灯台への方角がそれぞれ分かれば、それを海図に落とした交点が、自船の位置となります。

 ところが、時化の海では、上下左右に大揺れするデッキの上で、この方角を取るのが大変です。方角が取れたにしても、これまた揺れるキャビンの中のチャートテーブル(海図台)の上にチャート(海図)を広げて、三角定規をあてながら交点を書き出すのは、私にはできません。すぐに、船酔いで、僕はもうダメ状態になります。その点、私以外のアクの仲間は実にタフで頼もしい限りです。もっとも、こうして見つけた自船の位置が、島のど真ん中ということもあったようですが・・・・。

 そして、クルージングの時には、必ず誰かが、コンパス(羅針盤)を見ながら、ラット(舵輪)を操作しながら正しい方角をキープする必要があります。夜では、3時間交代のワッチ(当番)を組んで、交代しながらクルージングするのです。

IT時代の航海方法、オートパイロット

okinoshima0056_syukusyou ところが、IT革命の波がヨットにも押し寄せています。その一つがオートパイロットです。簡単に言えば、自動航海士で、オートパイロットのシステムに方角を支持すれば、ラット(舵輪)を持たなくても、自動的にその方角へヨットを進めてくれるという便利な装置です。なお、コンパスは、右の写真で大きな舵輪(半円状)の垂直軸上にある半球状のものです。また、オートパイロットと後述のGPSの操作盤・ディスプレイは、舵輪のすぐ後に見えています。

okinoshima0077_syukusyou 右の写真には、オートパイロットの操作盤が写っています。液晶ディスプレイの中にAUTOと175の数字が見えますが、これは175度の方角、つまりほぼ真南の方角に進むようオートパイロットに指示しています。沖ノ島から博多湾を目指して南下しているときの写真です。4つの黒いボタンが見えますが、左にふれたいときは左側のボタン、右に行きたいときは、右側のボタンを押して調整します。オートパイロットのお陰で、ラットを持たなくても、近くに居さえすれば良く疲れが全然違いますし、人間と異なり、直線的な針路で進めることになり、時間のロスも相当防ぐことができるようになりました。

 オートパイロットの液晶ディスプレイの下に、73.0の数字を示した液晶ディスプレイがありますが、これは深度計です。つまり、ヨットの下の水深が73mであることを示しています。水深の浅い海域では、私達はこの水深に注意しながら、ヨットを進めます。アクは、水深3m以下になると危険な状態となります。

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IT時代の航海方法、GPSの登場

 次の、最も重要なシステムはGPS (Global Positioning System)です。これは、カーナビでもおなじみのシステムなので理解しやすいでしょう。ヨットでは、地図の代わりに海図を使います。これは、本当に便利なもので、夜間は言うに及ばず、豪雨の中、濃霧の中と視界が全く効かないときでも、自船の位置が確実に把握できます。

 ヨットでは、視界の効かない中、風や波で一定の位置を保てない時に自船の位置を見失うことは、浅瀬に乗り上げたり、陸にぶつかったりする危険にさらされることになるのです。闇雲に走ってももっと危険が増すことになり、ジッとしているつもりでも流されており、やはり危険な状態なのです。

okinoshima0078_syukusyou 右の写真は、GPSのディスプレイです。画面の上部が博多湾で、自船の位置が中央近くにあります。同じく、沖ノ島から博多湾に向かっている時の写真です。カーナビ同様、ヘディングアップモードにしておけば、船首の向いている方向が常にディスプレイの上部を指しており、その方向と船首方向を合わせればよく、非常に楽に針路が取れます。同時に、目的港まであとどのくらいか、出港してからどれくらい航走したのかも一目瞭然に分かります。これは、もうヨットの航海の一大革命なのです。

IT時代のヨットマンの課題?

okinoshima0075 何でもそうですが、これらのシステムも両刃の剣です。特に、GPSです。これが壊れたときにちゃんと対応できるかが心配です。電源が壊れれば、あっけないくらいにシステムダウンです。GPSが無いときは、陸の形を覚えたり、灯台の点滅パターンを覚えたりの努力をしていましたが、今はこのような努力をしなくなりました。すると、システムダウンをすれば、途端にバンザイ状態になります。陸では、なんとかなるでしょうが、時化た海で、視界の効かない場合は、下手をすると遭難に繋がります。

 システムが便利になればなるほど、頼ってしまうことになり、それらが頼りにならなくなった時に、パニックにならずにいかに適切に対応できるか、ヨットだけに限らず現代社会の大きな課題なような気がしてなりません。

 By  Jun

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