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2006.02.26

キプロス・おんぼろタクシーでファマグスタへ ’70年代英国ヨーロッパ一人旅行記(30)

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 ’70年代英国ヨーロッパ一人旅行記の連載です。今回は、キプロスのファマグスタへ向かうタクシー騒動です。 

cyprus_map_syukusyoumoji  1974年3月30日、キプロス島 ニコシア空港での両替屋開店時間騒動の後、アメリカ人兄妹と連れ立ってターミナルを出ました。今度は、キプロス島東にあるファマグスタへの足の確保です。ファマグスタという町は、ロンドンの英会話学校でのクラスメートが住んでいたところです。

 なお、掲載している地図は現在のもので、1974年当時は、東西のトルコ及びギリシア支配地域の分断はありませんでした。そのため、移動はスムースにできていました。

 鉄道が全く無いキプロスでは、バスとタクシーが公共交通機関です。日本ほどにはバスとタクシーの運賃の差が無く、ガイドブックによるとタクシーを勧めていました。

 タクシーがたむろしているところで適当に選ぶことにしました。空港からのタクシーは高めなので、首都ニコシア市街まで、このタクシーで行き、そこでファマグスタ行きの割安タクシーに乗り換える算段でした。

何と、待機しているタクシーはほとんどがベンツでした。私たちが選んだベンツは、黒色でおまけにストレッチがされているので、リムジンみたいでした。内装は、普通のタクシーの感じでした。

 私の格好は、空港の入国対策のためブレザーとネクタイ姿、アメリカ人の二人はジーンズにリュック。この3人が同じタクシーに乗るのですからなんとも不思議な雰囲気。タクシーの運転手も怪訝気味。

 やがてニコシア市内のタクシー会社に到着しました。ここで降車し運賃は割り勘としました。アメリカ人の兄さんが、早速、ファマグスタ行きのタクシーの料金交渉をしてくれました。この辺のタクシーは、メーターが無く交渉で料金を決めるのです。

 この交渉を、私とアメリカ人の妹はポケーと見ているだけでした。やがて、交渉がまとまったらしく、お兄さんは運賃を私に教えてくれました。

 そして、ファマグスタへ向けて出発。今度のタクシーもやはりベンツ。リムジン風とは大違いで、ポンコツ。おまけに、運転手も25歳くらいのいかにも雲助風。

 車内から見る風景は、首都ニコシアにしてはあまりにも街並みが貧弱。最も、人口10万人くらいですから、こんなものかなとも思いました。

 車が走り出してすぐに、お兄さんが「右ハンドルで左側通行は初めてで珍しい。」と言い出しました。私が、「日本も同じですよ」と言うと、「何故、右ハンドルで左側通行なんですか?」と聞きました。そんなこと聞かれても、「じゃ何故、アメリカは左ハンドルで右側通行なんですか」と言い返したら会話が続かなくなってしまいました。

 キプロスは、かって英国の植民地でありましたから右ハンドル、左側通行になったようです。そう答えればよかったのでしょうが・・・・。

 車は、ニコシア~ファマグスタ間を快調に走っています。ファマグスタまでは50kmくらいですから小一時間といったところでしょう。すると、急に車は幹線からはずれて、田舎道に入り、やがて小さな村に。運転手は、一言もしゃべりませんでしたから、私たちは顔を見合わせて何事かと思いました。

 とある家の前に停車。クラクションを鳴らすと、家の中から黒い服を着た田舎然とした老婦人が出てきました。そして、私たちの車に乗車。おいおい、これは私たちのタクシーだろうとドライバーに抗議しましたが、ドライバーは「ノープロブレム」と言いました。ノープロブレムではなくて大変プロブレムだろうと思い、私も文句を言いました。しかし、ドライバーも物言わないご婦人も、文句を言われていることが理解できていないようでした。

 あまりもめてもしょうがないので、ここはOKとしようと3人で話し合いました。あとで分かったことですが、この辺のタクシーは乗り合いが普通で、このためバスと差が少ない運賃となるようです。ブレザーにネクタイの東洋人、リュック姿のアメリカ人二人、黒い服を着た田舎のご婦人とタクシーの車内はますます異様な雰囲気となってきました。

 この村を出て、幹線に車は戻り、一路ファマグスタへ。ところが、このタクシーが、発展途上国共通の現象、つまりモーレツに飛ばすのです。お兄さんが、メーターを見ろと指差すので、見ると普通のアスファルト道路をメーターで100でていました。マイル表示なのでキロ表示では160kmでしょうか。

 この時ほど、ベンツのありがたさが身にしみました。ポンコツとはいえ、やはりベンツはすごい。この高速運転振りに度肝を抜かれて、車内は会話がなくなってしまいました。

 左手には、山並み。右手には平原が広がっている一直線の道をモーレツなスピードで疾走するベンツのポンコツタクシー。このスピードのおかげか、予想より相当早くファマグスタに到着しました。

 車は、どこかで黒服のご婦人を降車させた後、私が予約したフロリダホテルへ着きました。ここで、3人とも降車しました。私は、フロリダホテルですが、この二人は今から宿探しです。今一度、フロリダホテルにしないかと聞きましたが、やはり高すぎるとのことでした。

 折角だから、晩飯を一緒にしようという約束をして別れました。

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