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2006.07.05

自転車と雑誌「暮しの手帖」

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 今朝から北朝鮮のミサイル、テポドン2で大騒ぎでありますが、朝食時にテポドン、テポドンとニュースのアナウンサーが連呼しているのを聞いたカミさんは、「あ、ポピドンが切れているので買わなくちゃ」と突然、言い出しました。ポピドンとは、うがい薬のイソジンによく似たもので、当然イソジンよりかなり安く買えます。

 さて、図書館からよく借りてくる雑誌の一つに「BE-PAL」があります。自然とアウトドアライフをテーマにした雑誌です。アウトドア用の道具紹介や釣、キャンプ、スキー、ダイビング等の特集があり重宝しています。

 今年の3月号は、「自転車で暮らし 変えませんか」が特集です。私も、Giantのクロスバイクを持っており、興味あるテーマなので借りてきたものです。

 この特集のページを開いてみると、オヤ!と思いました。最初の一文が「日本の暮らしにとって自転車とはどんな道具だったのか? 日本で一番暮らしのことを考えてきたあの雑誌の編集部を訪ねました。」と書いてあったのです。

 あの雑誌の編集部とは、「暮しの手帖」だったのです。

 「暮しの手帖」は、我が家にも昔からありました。1948年に創刊で、その年はひどいインフレがあり、ストライキが頻発し、太宰治が自殺した年だそうです。

 私の母が、おそらく創刊号から毎号買っており、私が物心付いた頃からこの雑誌が我が家にありました。母の料理の多くは、この「暮しの手帖」を見て作ったものが多く、レシピをたどることができます。このため、私の本棚には「暮しの手帖」の相当古い号から揃っています。

 「暮しの手帖」は初代編集長の花森安冶氏は、しっかりしたポリシーの持ち主であったようで、この雑誌は全く広告と言うものが無く、大部分が本の代金でまかなっているようです。

 このため、商品テストもここが悪いと遠慮ない評価をします。電気釜から冷蔵庫等、はては鍋・フライパンまでテストをして消費者サイドに立った有益な記事が多く、頭の下がる稀有な雑誌です。

 ところで自転車の話しですが、「BE-PAL」の編集者は、この「暮しの手帖」の自転車の記事を取り上げたのでした。編集者曰く「こういう雑誌が60年間、自転車をどう扱ってきたかを見れば、自転車と暮しのよりよき関係が見えてくると思ったのである。」と。

 浮ついた雑誌記事が多い中、なかなかの見識というか、よく「暮しの手帖」に目を付けたものだと感心しました。

 「暮しの手帖」が、最初に自転車を特集したのは、昭和32年の夏号だそうです。「暮しの手帖」は、名の通ったメーカーの自転車で1台、1万5千円から2万円くらいのものを購入するのがいいと書いているそうです。

 ちなみに、この年の公務員の初任給は9200円ですから、月給の2倍もしたのでした。今の感覚からすると、自転車1台が36万円にもなるのです。

 このことは、イタリアリアリズムの名映画、ビットリオ・デ・シーカ監督の「自転車泥棒」を思い出させます。仕事に必要な自転車を盗まれた男は、思い余って人の自転車を盗んでしまうという悲劇的なストーリーです。

 今時、自転車1台は1万円以下で新品が手に入ります。また、人の自転車を盗むなどは簡単な日常茶飯事で、盗む方も盗まれる方も映画「自転車泥棒」の悲劇性というものは現代人には理解できないようです。

 簡単に買えないから、一台の自転車の手入れをキチンとし、壊れればパーツを手に入れて修理して大事に使っていく。おそらく、昭和30年代の人々はこうしていたのでしょう。経済的に恵まれていることが、本当に恵まれていることなのか・・・

 考えさせられた「BE-PAL」の記事でした。

 By  Jun

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